グラフィック、DTP、web、UI/UXデザイナーの違いと共通点とは?

グラフィックやDTPとは何か?

グラフィックとは、書籍や雑誌などの出版物、チラシやフライヤーなどの広告物や印刷物、テレビや映画、動画などの映像物やゲームなどの媒体やコンテンツにおける視覚表現の総称です。主な目的は情報伝達であり、デザインやレイアウトをより情報の受け手に伝わりやすいように試行錯誤、工夫を凝らして制作されたものです。

情報を受け取る側が目にする、文字やフォント、写真、イラスト、図やグラフ、記号などの全ての視覚的要素を設定したコンセプトに合わせて作る必要があるのです。

グラフィックの中でもコンピュータで制作したものをコンピュータグラフィクスと呼びます。

また、DTPとはDeskTop Publishing(デスクトップ・パブリッシング)の略称で、日本語では机上出版や卓上出版などと呼ばれることもあります。

DTPは簡単に言うと、パソコン上で印刷物のデータを制作することです。雑誌やパンフレットなどの紙媒体の原稿を作成し、編集やでデザイン、レイアウトなどを並べてパソコンを使って制作していきます。

DTPデザインとwebデザインとの違いとは?

前述したように、DTPはパソコンで紙媒体などの印刷物のデータを作成することです。

Webはホームページやサイトなどのインターネットを利用したもので、DTPが静止画なのに対し、動画などを取り入れたよりアクティブなイメージのものです。Webでも静止画もありますが、ホームページやサイトなどでは目的によって何ページもあるので、全体的なレイアウトがかなり重視されます。

それでは、DTPデザインとwebデザインにはどのような共通点と相違点があるのでしょうか?

制作ポイントが異なる

まず、制作する上での制作ポイントが異なってきます。

DTPは紙媒体なので、実際に印刷した時の仕上がりが非常に大切になってきます。

それに対して、webはユーザビリティ―を意識しなくてはなりません。

つまり、ホームページやサイトを利用する人がいかに使いやすいかが重要視されるということです。

最近は1人1台スマートフォンを使っているのが当たり前の時代になってきましたから、パソコン表示だけでなく、スマートフォンやタブレットからの表示にも気を使う必要があります。

ディスプレイの大きさの違いはもちろんのこと、押すボタン位置や画面の切り替わりのポイントなど、見るユーザーに合わせて制作することがとても大切です。

よく紙媒体を制作する視点はZ型目線、webはF型目線と言われます。

紙媒体とwebではユーザーの視点の動きが変わってくるからです。

使用ツールが異なる

次に使用ツールも違ってきます。

DTPデザインに主に利用されるのは、IllustraterとInDesignなどのソフトです。

WebにはAdobe XD、Figma、Sketchなどのソフトがよく使われます。

DTPでもwebでもPhotoshopはどちらでも使われますが、使い方は全く異なります。

単位、色、フォント、解像度が異なる

さらにDTPはmm、webはpx(ピクセル)の単位をそれぞれ使用します。

DTPはCMYK、WebはRGBの色を使用します。DTPはスポットカラーなどを使えるメリットがありますが、印刷する紙質まで考えて色を決めないと、思った色が出せないことがあるので注意が必要です。

フォントに関しては、DTPはどんなフォントでも使えます。よりこだわってフォントをデザインすると、伝えたいことが伝わりやすくなることもあるでしょう。

Webはユーザーの環境によって変わってくるので、フォントよりも見やすさ、視認性などやはりユーザビリティの視点に立って制作することが大変重要です。DTPとwebには画像の解像度にも大きな違いがあります。

紙は350dpiなどの高い解像度で制作しますが、webは72dpiで制作します。

UI/UXデザイナーの違いと共通点とは?

UIとは、User Interface(ユーザー·インタフェース)の略称です。WEBサイトやアプリの外観に関わるユーザーの目に晒される情報全てを網羅する言葉です。よくUIと混同されがちなのが、UXになります。

UXとは、User Experience(ユーザー・エクスペリエンス)の略称です。ユーザーが直接製品やサービスを通して得られる体験や経験を指します。

UIデザイナーとUXデザイナーの仕事を比較すると、違いが分かりやすいと思います。

UIデザイナーは、クライアントにヒアリングを行い、それを踏まえてUIデザインを決めて、実際のWEBサイトやアプリなどの構築を行っていく仕事になります。WEBサイトやアプリ全体を見て、使いやすさを追求していくのがUIデザイナーです。

UXデザイナーは、UIデザイナーと同じようにクライアントにヒアリングを行いますが、それだけではなく、UXを想定する仕事がたくさんあります。ユーザーにもたらされるUXを想定した構成や、実際にユーザーにアンケート調査を行ったり、サイト解析や分析、テストなどを繰り返し行います。

例えば、ユーザーのターゲット層を絞る性別や年齢、今までのUXやこれから経験するであろうUXなどを想定して構成し、何度も何度もさまざまな作業を行うことでUXは質が飛躍的に向上していきます。UIデザイナーとUXデザイナーのどちらにも言えることですが、IllustraterやPhotoshopなどのソフトを使いこなせるスキルと、web構成や設計力など必要になってきます。

まとめ

普段、私たちが目にするサイトやアプリの裏側には、たくさんの人たちが関わっていたのですね!今回学んだような視点で、印刷物やwebサイトを見るとさらに面白みが増すはずです。今後から是非、デザイナーがどんな工夫をして、私たちに何を伝えようとしているのかを考えてみてくださいね!

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